猛暑続きだった今夏、水の事故が全国で起きました。
そんなニュースを聞くたびに、胸がズキンとする私です。
あれは20歳になったばかりの8月のことでした。
中学からの仲良し四人組で真鶴海岸の民宿に泊まりに行きました。
泳ぎの苦手だった私は、その前年せっせとプールに通い、平泳ぎで
25メートルをクリアしたばかりでした。
四人の内二人は全くの金づちということで、もう一人の友人と私の
二人が海へ飛び込んだのです。
青い空、広がる海
真夏の陽射しを浴びながら、思いっきり手足を伸ばして泳ぐ
醍醐味、初体験! 最高の気分でした。
その内、いつのまにか岸から遠く離れてしまったことに気づき、
友人に言うと、「そろそろ戻ろうよ」との返事。
海の中を覗くと、澄んだ海の底に海藻が揺れていて、身長の何倍
もの深さ!! 胸がズキンとしました。
「助けて~!!」と叫びながら海岸で待つ二人に手を振った
ものの、声が届くはずもなく、二人が手を振って応えているのが
見えました。
岸に向かって必死に泳ぐのに、体は沖へ沖へと引っ張られていくの
です。どうにかしないと、と思った時、二、三人の漁師の乗った
小舟が沖の方からやって来ました。 奇跡的でした!!
「つかまらせてくださーい!」と頼み、無事、命拾いすることが
できたのです。
岸に着くまでの間、ずっとお説教だったのは言うまでもありません。
「命を大切にしろ」
「海を甘くみるな」
全くそのとおりで、自分の軽率さが恥ずかしく声も出せません
でした。
何十年たった今でも夢を見ます。
思いだすたびに汗が出ます。
皆さんも水の事故には気をつけてくださいね