こんにちは!田村です

2011年6月9日 木曜日職員ブログ


隣町に私の母の姉で、93歳の叔母が住んでいます。
11人兄弟の6番目で、5人の弟妹たちを親代わりになって
育ててきました。 
戦争中の食糧難の時代、自宅の新宿から大宮まで、大きな
リュックを背負って一日二往復、歩いて買い出しに行った
そうです。
徴兵で適齢期の男性は皆出征しておらず、叔母は十歳年下の
妹と今日までずっと二人で暮らしてきました。
私も小さい頃は、この大好きな叔母の家へ泊まりに
行ったものです。
   今年の3月、自宅での生活にもついに限界がきてしまい、
83歳の妹と共倒れしないために、上の叔母が老人ホームに
入所しました。
以前は「新聞というものは行間も読むものよ」等、思慮深い
叔母でしたが、今では私が会いに行くとテーブルの上に
丸イスを逆さまに置き、「どうぞ、掛けて」と言ったり、
「ゆうべ、爆弾落ちて怖かったね。 はやく戦争が終わると
いいね」などと言います。
でも、おやつのビスケットを自分は食べないで私にくれる等
の優しさは以前のままで、胸が熱くなります。

   老いの姿は「やがて行く道」
幾多の荒波を乗り越え、苦楽の糸を紡ぎあげてきた叔母の
人生に心からの敬意を表しつつ、残された出会いの
一回々々を大切に過ごしたいと思っています